ひつじコラム hitsujicolumn

京都に住むひつじ。音楽聴いて本読んで、ごはん食べて、寝る。

日本人の宗教観

こんばんは。

あなたは宗教と聞いて、どのようなイメージを持つでしょうか。

 

日本人は、祭り、初詣、お葬式、クリスマスなどを行いながらも、日常における宗教に対する自覚が少ないことに加え、オウムなどの新興宗教の記憶から、無条件に宗教を忌避しがちだと思います。

それは、宗教が「~~が正義だ」「~~を信じなければ地獄に落ちる」といったことを言い、こちらの意思に関係なく価値観を押し付けてくるものだ、という先入観があるからではないでしょうか。

もちろん、そういった信者もいることは事実ですが、そういった側面だけのものではありません。

 

私は、宗教における聖書、聖典は文学的歴史的な観点からも面白いものだと思いますし、これまでの人間の失敗や過ちを、”当時の人々の感情とともに”振り返ることができる貴重な資料だと思います。

また、定期的な礼拝や祭りごとの場は、繋がりの深いコミュニティをつくることになり、そこから元気をもらったり、ともに悲しんだり、相談しにくいことを相談したりすることができる場としての機能を持ちます。(人間同士のことなので、うまく機能せず諍いを生んでしまう事もあり得ますが。)

 

こういったコミュニティと、共通の話題としての聖書、聖典があるおかげで、何かしらの信仰を持つ人は、コミュニティから断絶することが少ないように思います。

そして、宗教でなくてもよいのですが、現代日本には、そういった類のコミュニティがあまりにも少なすぎると思うのです。

その事が、孤独死やうつの原因のひとつとなっているのではないかと思います。

 

日本における宗教的コミュニティは、信仰を持つことを強制しないというスタンスのもと、経済的、精神的余裕のない人、例えば生きづらさを感じている人などに居場所を与えることで、基本的にどの宗教も目指している「他者を尊重し、認め合い、協力し合うことのできる社会」の実現に取り組んでいくのが得策ではないか、と思う次第です。

そして、世界的にもそのようなエキュメニカルな動きは活発になってきているのではないか、と感じます。

 

・宗派、宗教を超えていくコミュニティの例

Taize(テゼ)

聖公会カトリックプロテスタントの橋渡し的宗派)